寄宿舎の取組について

 

 寄宿舎生活では、食事やおやつの提供、外食会や調理実習の実施など食とふれあう機会が多くあります。また、寄宿舎生が卒業後の生活を見据え、「食べること」が「生きていくこと」、そして「豊かに暮らしていく心を育てること」と考え、寄宿舎の自治会や棟を中心に取り組んでいます。

 

 行事の際には、寄宿舎生からのリクエストメニューを栄養士がバランスや品目を考慮し、夕食に提供しています。

 

 入浴後のおやつは寄宿舎生活の楽しみの一つで、どのようなメニューか心待ちにしている寄宿舎生が多くいます。

 

 栄養士と意見交換ができる手立てとして舎食感想表を活用し、寄宿舎生が舎食について味や量、温度、メニューの感想を伝えることができるようにしています。

 

 新型コロナ感染症流行時は、「密を避ける」という観点からそれぞれの棟で食事をしていました。

 新型コロナ感染症が5類に移行となり、「以前の生活に戻していこう」というステップの一つとして、3学期から食堂での食事を再開しました。

 

 今年度は、飲食店に足を運んで食事をする「外食会」が実施できました。寄宿舎食堂や外食会での食事は、初めての経験となる寄宿舎生も多く、「楽しみ」や「心待ちにしていた」という声を多く聞くことができました。多人数での食事は、一体感や充実感を味わうことができ、食を通じたコミュニケーションや食事のマナー、作法などの定着は社会性を育むことにもつながると考えています。

 

 卒業後の1人暮らしやグループホーム利用を見据えて、生活実習中に簡単な調理実習を行っています。

 生活実習とは、寄宿舎内にある風呂やトイレが併設されているゲストルームを利用して単独で生活を送ることです。

 

 調理実習では、季節を感じる料理を作ることで、経験とともに豊かな心を育むことができると考えています。

 

 食事や食に関する知識を習得することは、健康で豊かな人生を送るためには欠かせないため、今後も栄養士との連携を深めていき、寄宿舎生が健やかな生活が送れる工夫や手立てを考案していきたいと思います。